こんぴらさんと、もう1つの自然【琴平公園】
仕事に追われ、部屋にこもって長時間のパソコン作業。
息抜きのつもりで開いたSNSで浴びる、情報のシャワー。
自分はそんな生活に少し疲れてくると、いつもより 目に留まるようになるフレーズたちがある。
「一度は見たい!豊かな自然があふれる絶景スポット」
「自然に癒されよう!ひとり旅でオススメな観光スポット」
「大自然を満喫!国内旅行で訪れたい日本の美しい離島」
そう、『自然』を求め始めるのだ。
自然に対して ” 癒し ” というものを求めるようになったのは、大人になってからだと思う。
生まれ育った家は山や川がすぐ近くにあり、そこでよく遊んでいたから、きっと無意識のうちに ” 癒し ” の恩恵は受けていたのだろう。
けれど、子どもの頃の自分にとって、自然は『ゲームのステージ』のような、『遊び道具をくれる友人』のような、そんな存在だった。
そこから受け取るのは ” 癒し “ というよりも、” ワクワク “ に近かったように思う。
それがいつの間にか、消耗した人間性を取り戻すための ” 回復エリア “ のような存在になってしまったのは少し寂しい。
でも、あることをすれば、子どもの頃の ” ワクワク ” と、大人になっての ” 癒し ” の両方を享受することができる。
そのあることとは、自然豊かな公園へ、ピクニックに行くことだ。
この記事の目次
琴平の自然
ここ、琴平町には、『こんぴらさん』が鎮座する象頭山(ぞうずさん)がある。
この山は名勝、天然記念物にも指定されており、参拝しながらその自然を楽しむことができる。

緑に囲まれた長い参道を歩き、神聖な空気の中で自分と向き合い、参拝して帰れば、気分はとてもリフレッシュされるはずだ。
けれど、せっかく琴平を訪れたのなら寄ってほしい、もう1つの自然が楽しめる場所がある。
それが、『琴平公園』だ。
それは『こんぴらさん』の表参道からすぐのところにあり、展望台、遊歩道、広場が整備されている。
人が多く賑やかな参道に比べ、ここはとても静か。
聞こえてくるのは、いろんな鳥の声だ。
そして、踏んだらきっと驚く ふかふかの地面や、丸い木漏れ日など、まるで絵本の中の世界のようでワクワクする場所なのだ。
自然の中で、ゆったりごはん
そうは言っても、自然は『こんぴらさん』で十分楽しめるのに、なぜ公園でのピクニックも勧めるのか。
その両者の決定的な違いは、食事だ。
ピクニックの風習はヨーロッパの貴族から始まったと言われている。
そしてそこで大切にされているのは、豊かな自然に加えて、ゆったりと食事を楽しむこと。
フランスなどでは1~2時間ほどかけて食事を楽しみ、食べ物の見た目や香り、食感、そしてその食材の生産者や、調理者へ想いを馳せるのだという。

『こんぴらさん』の参道には食べ歩きできるものはたくさんあるが、まわりに他の参拝客がたくさんいる中で腰を落ち着かせ、ゆっくりと食べることは難しい。
だからこそ、『琴平公園』の豊かな自然の中で、ゆっくりと食事を楽しんでほしいのだ。
(さすがに食事に2時間かけるほど本格的じゃなく、もっとカジュアルでいいとは思う)

食べるものは、自分で作ってきたお弁当なら最高だし、参道の石松まんじゅうや揚げピザなども手軽で美味しい。
『栞や』の『ピクニックセット』をテイクアウトして歩くのも、きっと気分が上がるはず。

どんな食べものでも、自然の中でゆったりとそれを楽しめれば、それでいいと思う。
おわりに
自然の中で、ゆったりとご飯を食べる。
忙しい毎日の中では、なかなか難しいことかもしれない。
けれど、たまの休みに、意識的にそういう時間を作ることは大事だと思う。
『こんぴらさん』の神聖な空気の中での参拝と、『琴平公園』の絵本の中のような雰囲気でのピクニック。
琴平町に来たら、ぜひ、この2つの自然を楽しんでいってほしい。
きっと、” ワクワク “ と ” 癒し “ を得られるはずだから。